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生理クーラーと空調服
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空調服は新鮮な空気を体と平行に、大量に流通させる事ができ、快適な範囲を大幅に拡大することができます。
人間は食物を摂取して、生命維持活動や仕事を行い、それに対応して産熱する非常に効率の悪い作業装置と考える事ができます。 また産熱された熱量は全て放熱する必要があり、一日の産熱量を2000キロカロリーとすると、産熱した2000キロカロリーがそのまま放熱されます。
放熱には体温と外気温の温度差により直接熱として放熱される温度差放熱と、汗の蒸発による蒸発放熱があります。
産熱量 = 放熱量 = 温度差放熱量 + 蒸発放熱量
冬は外気温が低い為、温度差放熱が大きくなります。 従って温度差放熱が産熱量を上回らないように厚手の衣服を着用する必要があります。
夏は外気温が高いため、温度差放熱が少なく、蒸発放熱を大きくする必要があり、汗を蒸発させやすいように薄い通気性の大きな服が必要となります。
温度差放熱は、温度差と衣服の断熱性で決まる為、衣服を着替える事による調整しかできませんが、蒸発放熱は脳で計算された丁度良い量に自動的に制御されます。 すなわち人間は、皮膚や体で温度を検出し、脳で処理し必要量の汗を出すので、汗が全てすぐに蒸発すれば、その人のその時の状態で最適な放熱が行なえます。 この作用を生理クーラーと称します。
では人間がどの程度生理クーラーを活用しているかと言うと、飲食で摂取した水分から大小便で排出される水分を差し引いた水分が全て生理クーラーに用いられています。 例えばその差し引き分が4リットルの場合は、2320キロカロリーの放熱を行ないます。 夏は水分を多量に取り小便の量が少なく、大量の水が蒸発放熱に活用され、冬は水はあまり飲まなくても小便の量が多く、蒸発放熱が少なくなります。
下図は、発汗と快適さを示した図です。
汗には皮膚からすぐに蒸発する気体汗と、いわゆる汗である液体汗があります。
快適な状態とは、気体汗のみが出ている状態で、この状態では気化熱によって体温が丁度良く制御されています。
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A: 寒く感じる時で発汗していない。
B: 汗は気体汗のみであり、体表面温度は汗の気化熱で丁度良く制御されている。
C: 液体汗が出て暑い。液体汗が出るのは、発汗量に対して新鮮な空気の供給が間に合わないからである。
P: 快適限界点。湿度と空気の供給量によって決まる。風があればP点は右にシフトして快適な範囲は広がる。
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